【★5】西村屋【福島県 中ノ沢温泉】

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にごり湯かけ流しを楽しむ

福島県猪苗代町にある中ノ沢温泉。街道沿いに複数の宿が並びつつも、どれもやや古めかしく、どこか寂れた印象を受ける。しかし、確かな泉質に裏打ちされた高コスパ宿が多数あるらしい。この西村屋もそんな一軒

アクセスと外観・周辺

猪苗代湖より30分弱、少し山中に入り始めた頃に中ノ沢温泉に到着する。道はよく整備されており、冬でも走り易そう。逆に磐梯熱海ICから真っすぐ来ると、ちょっと山道を走ることになる(こちらの方が近い模様)。

周辺にはコンビニはなく、飲食店もやってるのか何なのか分からない店があるばかり。買い物は猪苗代市街で済ませる必要あり。

なお、温泉街のメインストリートを少し外れると、「ミニショップさかえ」という個人商店版コンビニがあり、ここで地酒を含む飲み物やお菓子の類は購入可能。まぐろの刺身なども売っていた・・・

中ノ沢温泉メインストリート
メインストリート
西村屋正面玄関
正面玄関

館内

西村屋ロビー
ロビー
西村屋廊下
廊下
謎の自販機
謎の自販機

古き良き時代を表すような外観。くぐった先のロビーはこれまた昔風。やや雑然としている感があるが、居心地は悪くない。到着が早かったせいかロビーには人がいなかったが、受付で声を掛けるとすぐに出てきてくれた。対応は至極丁寧ながらつかず離れずという感じ。

館内もやはり年季が入っている。そこは全く否定できない。今風の小綺麗な宿じゃないと嫌だという人はちょっと無理かも。ソフトドリンクの自販機とは別に酒の自販機もあったが、上の写真の通り品揃えが良くわからん。昔こんな何が出るか分からない自販機が近所にあったことを思い出す。そこは値段が安かったが、寧ろこちらは強気の価格設定。結局怖くて買えず。

西村屋廊下
廊下
西村屋客室
部屋の入口より

部屋も同じく時間の重みを感じさせるが、窓から見る緑も心地よく、居心地の良い和室だった。今回泊まったのは新館で、トイレ・洗面所はリフォームされていてキレイだったためなおさら良かった。部屋も広くて嬉しいが、それだけに子供のテンションは爆上がり。毎回障子を破るのではないかとヒヤヒヤ・・・

西村屋客室
西村屋客室

内湯

内湯は全部で3種類。趣の異なる檜風呂が2つに、岩風呂が1つ。男女入替制になっている。

檜風呂だが、湯船のサイズはどちらも小さく、写真にある方なら大人3人ぐらい、もう片方は4人ぐらいか。お湯は青みを帯びたにごり湯。いわゆる硫黄泉でありpH1.9と強い酸性ながら、山中にある源泉から引き湯されているためか、しっとりしていてそこまでのピリピリ感はない。湯口よりすくって飲んでみても、高湯温泉ほどのレモン感は意外にもなかった。硫化水素臭も漂っていない。

お湯はやや熱かったが、泉質は抜群であり、風呂から出るのを勿体ないとすら感じるお湯なのは間違いない。

西村屋館内
風呂への道
西村屋内湯
脱衣所より
西村屋内湯
片付け前に撮影
西村屋内湯
内湯(岩風呂)
西村屋内湯
内湯(岩風呂)

岩風呂は脱衣所を開けてビックリ。こういう形で岩が鎮座しているのは珍しいのでは。湯船は二つに分かれており、それぞれ大人6~7人ぐらいは入れる大きさ。上の写真で奥側が広くそこまで熱くない。手前側はやや狭くかなりの熱さで入るのはちと厳しかった。奥側だけはホースで水が足せるようになっているが、薄めるのもどこか勿体ない気がする。檜風呂や露天と源泉は同じのようで、確かにお湯の違いはなかったように思う。ただ、岩の迫力も相まってこの風呂が一番良かった。広いし。

なお、以下は温泉分析書の表示。
源泉名:
沼尻元湯
泉質:酸性-含硫黄-カルシウム・アルミニウムー硫酸塩・塩化物温泉(酸性低張性高温泉)、pH 1.9
泉温:71.8℃(源泉)

露天風呂

西村屋露天
露天入口
西村屋露天
脱衣所

露天風呂は内風呂のさらに奥、一度外に出た場所にある。こちらは男女入替なし。洗い場はないので入浴オンリー。

日中と朝入浴したが、日の光に当たって湯が一番ブルーで綺麗だった。こちらは外だからか温度が低めになっており、夏でもずっと湯船に浸かっていられる。

湯船はちょっと変わった形で、大人なら6人ぐらいがいいところだろうか。画像左奥からちょろちょろとお湯が注がれている。

周囲は緑に囲まれていて静か。8月でもどこか涼しくて居心地が良かった。

西村屋露天
西村屋露天
湯口

食事

西村屋夕食
初期状態
西村屋夕食
お品書き
西村屋夕食
ドリンクメニュー

やはり食事を撮るのを忘れていた・・・。

食事は1階の大広間にて。
西村屋は食事も値段以上。パッと見は地味であるが、前菜一品一品が美味い。丁度良い味付けで箸がとにかく進む。日本酒も地酒を数種類揃えていて、仲居さんが気さくに詳しく説明してくれる。ありきたりな旅館料理でなく、ちゃんと地元の食材や郷土料理を提供してくれるのが嬉しい(サーモンは違うがこれはこれでプリプリで美味しかった)。

有難いことに、野菜の天ぷらにしっかりと天ぷら饅頭が入っていた。ここに来たからにはやはり猪苗代名物のこいつを食べねば。

なお、幼児は子供料理、小学生は大人に準ずる料理だった。子供料理にもしっかりと天ぷら饅頭が入っているのが高評価。

西村屋夕食
右端の椎茸っぽいのが天ぷら饅頭
西村屋夕食
何を頼んだか失念
西村屋夕食
刺身は刺身で美味い

朝食はスタンダードな和食。写真にはないが当然ご飯もつく。夕食もそうだったが、猪苗代産こしひかりが美味しい。おかずの味付けも分量も丁度良い感じで、米の味と合わさって朝から食が進む。

西村屋夕食

コスパが良すぎるのでは

今回宿泊したのは新館。一泊二食付きで大人1名12,200円、小学生(低学年)が8,540円、幼児3,300円。確かに建物には年季が入っているが、それが気になるというレベルでもない。食事も十分過ぎる程であったし、何よりこのかけ流しを堪能出来ることを考えると、西村屋は高コスパを越えているような気がする。★5評価で誰にでもおススメ出来る宿だった。

ちなみに、メインストリートの端に日乃出屋という和菓子屋さんがあり、そこで揚げたての天ぷら饅頭を食べられる。こちらもまた絶品。

ここのお店の羊羹もお土産に購入したが美味しかった。道の駅猪苗代でも販売されていたのを確認。

温泉街の散策時やお土産に是非。

日乃出屋
天ぷら饅頭

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